光と風のなかへ&追憶の鉄路

五能追想






吹きすさぶ日本海を行くキハ40の最後の姿を追い求め

鉄道の仲間たちがあいついで五能線に向かっている

その熱き思いは かつて蒸気を求めて北に向かったあの頃と どこか似ている

そこから生まれる数々の力作は 五能の風土を切り取って どれもみな素晴らしい

ただ 何かが違う  何が違うのか うまく説明できないのだが

記憶のなかの五能線とは何かが違うのだ  まなざしがやさしすぎるのかもしれない

自分のなかの五能線は 波が白濁するほどの とても厳しい路線だった 

はじめて訪れたのは中学生の冬休み

都会育ちの自分にとって 受けた衝撃は大きかった

日本のなかに こんな厳しく 寂しい路線があったのか

いまでこそ リゾート路線として人気の高い五能線だが

半世紀ほどの前の五能線は 人を寄せ付けない苛酷な路線だった

冬の日本海から激しく吹きつける風のなか

たった1日2本の汽車を ひとりで待つ孤独感

恐い物知らずの10代だから出来た離れ業だった

腕もないうえ機材も安物で 出来映えはどれもいまひとつだったが

かすれるような汽笛を鳴らして走り去るハチロクは いまでも忘れられない

頑張れ 頑張れ そう言いながら シャッターを切ったあの頃

誰もいない海辺から駅に戻れば そこには土地の人のぬくもりがあった

どんな寒さも吹き飛ばす とても暖かな そしてやさしいぬくもりだった



蒸気機関車 五能線



五能線 8620
1971年(昭和46)1月5日

鉄道コム


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  1. 2018/02/25(日) 22:25:59|
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追憶の鉄路 ハチロクの日






蒸気仲間の一部で盛り上がっている「ハチロクの日」
*大正生まれの蒸気機関車 8620 ぼくらは親しみをこめて「ハチロク」と呼んでいた

もっとも8月6日は「HIROSHIMAの日」なので記事はアップできないが

昨日も暑さに加え 採点地獄のまっただなかとあって すっかり忘れていた

このため 二日遅れての「ハチロクの日」

明日は「身の危険を感じるほどの暑さ」というから

せめて写真だけでも涼しさを感じさせる真冬の五能線



真冬の五能線



いまでこそ観光客に人気のリゾート路線だが むかしは訪れる人も少なかったローカル線

ましてや真冬の厳しさは北海道を越える

冷たい海風にあたりながら よくぞ列車を待てたものだと感心するが

怖いもの知らずの中学生だったからこそできた離れワザだったのだろう

それだけに もう少しましな機材と腕があればと惜しまれる



五能線 8620
大間越~岩館
1971年(昭和46)1月5日 撮影


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  1. 2017/08/08(火) 22:43:30|
  2. 追憶の鉄路 8620
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京都鉄道博物館 08






8月の上洛は28日 翌29日も在京

どこかで時間が作れたら 鉄博のシロクニに会おうと予定を見ると

なんと運行は26日まで 27日からはハチロクだという




京都鉄道博物館 8620




どうしてこうもうまくいかないのだろう

ハチロク 先月会ったばかりなんだよね




京都鉄道博物館 8620




わが青春のスワローエンジェル

このところずっと会いにいかなかったので 嫌われたかな



 
京都鉄道博物館 C62




Nikon
京都鉄道博物館
2016.7.22.撮影

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  1. 2016/08/20(土) 03:03:56|
  2. 追憶の鉄路 8620
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カラーでよみがえる蒸気の時代 15






現役蒸気を追いかけていた昭和の少年たちのなかで

話題となっている「ハチロクの日」 8月6日

当日は「Hiroshima」を優先したので 記事にはしなかったが

現役のハチロクに出会えた昭和の少年たちは少なかったのか

昨年「制定」された「キューロクの日」ほど盛り上がってはいないようだ

それならばと 一日遅れて参陣!

ハチロクといえば 五能線か花輪線だが

ここはモノクロで撮影した花輪線の三重連をカラー化して

「ハチロクの日」を盛り上げることにしよう




蒸気機関車 花輪線




花輪線 龍が森
1971年(昭和46)秋

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  1. 2016/08/07(日) 13:21:39|
  2. 追憶の鉄路 8620
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ハチロク






久しぶりに聞くハチロクの声




京都鉄道博物館 8620




そうそう こんな甲高い声だった

最後に聞いたのはたしか花輪線




京都鉄道博物館 8620




45年ぶりに聞く汽笛

心に響く汽笛




京都鉄道博物館 8620
2016.7.22.撮影

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  1. 2016/08/02(火) 00:32:01|
  2. 追憶の鉄路 8620
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カラーでよみがえる蒸気の時代 08






吹雪のなかで撮影したハチロクの三重連

モノクロ写真をカラーに変換すると

龍が森の激闘が よりリアルに伝わってくる




蒸気機関車 花輪線




78646+8620+88620
花輪線 龍が森
1970年(昭和45)12月下旬
Minolta SR1 TRI-X

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  1. 2016/07/12(火) 01:23:18|
  2. 追憶の鉄路 8620
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追憶の鉄路 龍が森の冬 -7-






真冬の龍が森

そこはハチロクの戦場だった


凍てつく風のなかでときに汽笛ははかすれ

ドラフトはカマ全体から鳴り響いた


がんばれ がんばれ

峠はもうすぐだ


ぼくは力闘するハチロクに

声援を送り続けた


そしてこの日

最後の貨物を迎えるため

ぼくは駅の近くに三脚をかまえた

夜のとばりがおりたら

駅に戻れなくなるからだ


やがて後部補機を従えたハチロクが

山を登ってきた




蒸気機関車 花輪線




ここを登り切れば

あとは33‰の下り坂だ




蒸気機関車 花輪線




シェルパを務めてきた後部補機は

すでに絶気運転にはいっている




蒸気機関車 花輪線




ぼくは夕闇に消えていくハチロクを

いつまでも いつまでも見送った


38690……48685
花輪線 龍が森
1970年(昭和45)12月下旬
Minolta SR1 Tri-X

「追憶の鉄路」は 中学1年から大学1年まで 夢中で追いかけた蒸気機関車の記録です
古い写真のなかには拙いものもありますが 時代の記録としてご覧ください
なお画像の無断転載はご遠慮ください


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  1. 2010/11/05(金) 23:14:11|
  2. 追憶の鉄路 8620
  3. | コメント:6
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