光と風のなかへ & 追憶の鉄路

父との思い出






小さなモノクロ写真のなかに 幼い頃のぼくがいる

写真好きだった父が撮ってくれた想い出だ




幼いころの想い出




はじめての子供だったので 嬉しかったのだろう

生まれて一年間は 毎日のように撮影している




自画像




このため物心がつく前の

ぼくの歴史をたどることができる




自画像




小田原 名古屋 奈良 京都 大阪 日光 軽井沢

幼い頃 父はよく旅にも連れて行ってくれた

幅の狭い夜行寝台に一緒に乗って 会津にも行ったね




開業まもない新幹線のホームにて




改めてふりかえってみると お城のある場所が多い

大坂城 名古屋城 小田原城 若松城

もしかしたら父は 歴史が好きだったのかな

小学生の頃 戦国武将の特別展にも連れて行ってくれた

そこで買ってくれた戦国大名の本は 難しくてわからなかったけれど

いまも大切な一冊として 本棚に並んでいる


小学四年の夏休み 自由研究で取り組んだ「日本の名城」も

ずいぶんと父に手伝ってもらったな

お城が好きになったのも 旅が好きになったのも

そしてカメラが趣味になったのも みんな父の影響らしい


小学生の卒業記念には ねだって姫路城にも連れて行ってもらった

新幹線に乗って 大阪から真新しい581系に乗り換えて

お城が好きで 鉄道少年でもあったぼくには 夢のような旅だった

そうそう 姫路城では 二人で撮りくらべもしたよね




196703

父がミノルタ35で撮影した姫路城




196703

小学生のぼくが父のアドバイスを受けてフジカハーフで撮影した姫路城



この姫路への旅は そのあとの人生に大きな影響を与えた

帰りの姫路駅で聞いた大きな汽笛

たぶん姫新線のC11だったのだろう

その黒いかたまりと力強さに惹かれたぼくは

中学にはいると全国の蒸気機関車を追いかける旅を続けた




肥薩線 矢岳越え

中学3年の夏休み 父のミノルタ35で撮影した肥薩線大畑ループを登る蒸気機関車



はじめて九州に旅をした時 父は東京駅まで見送りにきててくれた

長旅だからあきるだろうと 鉄道路線図の本を買ってくれたっけ

そんな中学時代の一人旅の相棒は いつも父のカメラだった




蒸気機関車 直方機関区

中学2年の夏休み はじめての一人旅 父のミノルタ35で撮影した直方機関区のD50



そのときの経験がどれだけその後の人生に役に立ったか

蒸気機関車を夢中で追いかけた10代

大学を卒業しても就職せずに

大学院に進学して研究に打ち込んだ20代

好きなことに夢中になれたのも 父のおかげだった

いつかまた二人で旅に行きたかったな

今度は ぼくが歳を重ねた父の手を引いて


しかし それも もう叶わない

2015年10月2日  父 旅立つ
 


長い闘病生活 よく頑張ったね 

最後に会ったときの嬉しそうな笑顔

一生 忘れないからね





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テーマ:写真日記 - ジャンル:写真

  1. 2015/10/06(火) 02:30:26|
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