光と風のなかへ & 追憶の鉄路

松下村塾は世界遺産にふさわしいのか






ICOMOSが世界遺産への登録に

「明治日本の産業革命遺産」を勧告したという

このうち製鉄 鉄鋼 造船 石炭産業の施設はわかる

しかし「松下村塾」は世界遺産にふさわしいのか

吉田松陰は『幽囚録』のなかで こう主張する


いま急いで軍備を固め 軍艦や大砲をほぼ備えたならば

蝦夷の地を開墾して諸大名を封じ

隙に乗じてはカムチャッカ オホーツクを奪い取り

琉球をも諭して内地の諸侯同様に参勤させ

会同させなければならない

また朝鮮をうながして昔同様に貢納させ 

北は満州の地を割き取り

南は台湾 ルソンの諸島をわが手に収め

漸次進取の勢いを示すべきである

しかる後に 民を愛し 士を養い

辺境の守りを十分固めれば

よく国を保持するといいうるのである

(吉田松陰『講孟余話ほか』中公クラシックス)


国を保つためにいかにすべきか

松陰ならずとも 当時の指導者層のなかでは

ある程度 共有された考えだと思われるが

それを富国強兵策のベースにすえて

実践していった近代の日本は どうなったか
 
欧米が迫る19世紀という時代のなかで

松陰の思想を考えることには意味があるが

「松下村塾」が世界遺産としての価値があるとは思えない

ICOMOSは 松陰の思想をきちんと読んだのか

近代化を成し遂げるうえで重要な役割を担ったかもしれないが

塾生たちだけで近代化を推し進めたわけではない

そこには負の歴史も刻まれている

世界遺産にしたいなら 負の歴史も明記していくべきだ

それにしても「萩城下町」といい 「松下村塾」といい

誰が「明治日本の産業革命遺産」にねじこんだんだ




東海道新幹線




写真は世界遺産とは全く関係のない初夏の多摩川

ハマダイコンの咲く季節




Nikon
多摩川
2015.5.2.撮影

関連記事

テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2015/05/04(月) 23:04:50|
  2. 夢の超特急・新幹線
  3. | コメント:0
<<こどもの日 | ホーム | ハマダイコンの咲く季節に 01>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する