光と風のなかへ & 追憶の鉄路

北海道新幹線開業 & 追憶の鉄路






八甲田 津軽 十和田 はくつる ゆうづる

かつて上野駅の夜は 北に向かう夜行列車でにぎわっていた

青森までの道のりは 特急でも およそ9時間

上野19:50発 「ゆうづる1号」(583系)の青森着は5:03だった 



ゆうづる 寝台特急券



昼行特急の「みちのく」でも 上野14:48発 青森23:48着である



みちのく 特急券



さらに青函連絡船にゆられて 3時間50分

北海道とは かほど遠き世界だった
 

それが北海道新幹線の開業によって きょうから最速4時間2分

なんともすごい時代になったものである

これで北海道から九州まで 新幹線で列島がつながった

新函館北斗6:35発の「はやぶさ10号」に乗車して 東京11:04着

東京11:10発の「のぞみ27号」に乗車して 博多16:11着

博多16:17発の「さくら415号」に乗車すれば

鹿児島中央に17:52に到着できる

11時間12分の列車の旅

かつて夜行と連絡線にゆられながら

北へ向かった旅よりも早く 日本列島を駆け抜けられる



北海道新幹線 開業

http://hokkaido-shinkansen.com/より転載



北海道新幹線が整備計画に格上げされたのが1973年

道内にはまだ蒸気機関車が活躍していた

その翌年の雪まつりを記念して発売された急行券の表紙は

羊蹄山とニセコの間を駆け抜けてくる新幹線0系を迎えるトラだった

タイトルは ずばり 「ひかりを迎えるトラ」



さっぽろ雪まつり記念急行券



なんでも この年の雪像アンケートで もっとも要望の多かったデザインが

干支にちなんだトラと 計画が動き出した新幹線だったという

それだけ道民が新幹線に大きな期待をかけていたのだろう

どんな雪像に仕上がったのか 実見してはいないが

それから42年 新幹線は 「はやぶさ」を迎えるサルとなって実現した 



さっぽろ雪まつり記念急行券



しかし 新幹線開業の余波は あまりにも大きい

「カシオペア」の廃止は ニュースにも大きく取り上げられたので注目されたが

もともと豪華列車なので 廃止となっても たいした問題ではない

むしろ 庶民の味方だった 急行「はまなす」の廃止のほうが大きい

さらに気動車で運行されていた地域の足が79本も減らされた

このため もともと本数の少ない路線だった

釧路~根室は21本から13本に 網走~釧路は27本から19本になってしまった

駅も利用者が少ないとの理由で8駅なくなった

なかでも石北本線は白滝3駅をはじめ4駅もなくなった
 
江差線も廃止され 一部は道南いさりび鉄道に移管されたが

料金は値上げされ 経営環境は厳しい


たしかにローカル線の利用者は少ないかもしれない

しかしローカル線は学生やお年寄りにとっては大切な足だ

駅はただの乗降場ではなく 地域のかたの宝だった  

在来線のコスト削減は 道内全体でみれば地盤沈下につながりかねない

大動脈をいくら強化しても 末端まで血液が流れなければ 死を待つだけだ

北海道新幹線の札幌延伸は2030年度になるらしいが

そのときは函館本線の山線は確実に切り捨てられるだろう

地域の足をしっかり確保する それができなければ鉄道事業者としては失格だ

新幹線開業に浮かれることなく 道内の鉄道網の維持にもっと力を注いで貰いたい




蒸気機関車 江差線




きょうの写真は 新幹線開業にともなって第三セクターに移管された

江差線のホームで発車を待つC58牽引の普通列車

保線の仕事にも余念がない むかしもいまも鉄道は彼らによって支えられている
 



江差線 函館駅 
1971年夏

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テーマ:鉄道写真 - ジャンル:写真

  1. 2016/03/26(土) 23:48:38|
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  3. | コメント:4
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コメント

懐かしい指定券

それまで、駅で一枚一枚発見されていた指定券が、マルスで発見されるようになり大幅に合理化されて暫くの頃ですね。
このマルスの導入で、切符収集のために、マルス端末のない駅にわざわざ出向いて取ったりしたものです。
端末に黒いスティックを差し込んで、操作していたのを覚えています。その後、帳面みたいなパネルをパタパタ繰って、ピンを差し込むタイプに変わって、現在はタッチパネル化されて、ずいぶん変わったものです。
さらには、自分のパソコンでも予約可能になり、指定券をとることにストレスがなくなりました(笑)
  1. 2016/03/27(日) 11:21:09 |
  2. URL |
  3. 枯れ鉄 #-
  4. [ 編集 ]

枯れ鉄さんへ

枯れ鉄さん、コメントありがとうございます (^^)

指定券の発券も、時代とともに大きくかわってきましたね。
ご指摘のように初期のマルスで発券された指定券です。
まだこのころは、乗車券の種別はスタンプ、発車時刻は手書きだったようです。
古い乗車券類もたくさん保存していたのですが、いまは10数枚に減ってしまいました。
「ゆうづる」も「みちのく」も消えてしまった今、貴重な宝物です(^^)

ところで京都も桜が咲き始めたようですね。
今年も上洛を予定していたのですが、時間がとれず、やむなく断念。
それでも鉄博がオープンしたら、上洛したいと思っています。もうすぐですね。
  1. 2016/03/27(日) 18:50:39 |
  2. URL |
  3. まこべえ #2XsKFzVg
  4. [ 編集 ]

頑張れ函館駅

まこべえさん、こんばんは。

函館駅8番線ですね。江差線の客レはこんなに長かったとは。
7/8番線は、機回しが出来るホームですので、「北斗星」も「シオペア」も「はまなす」も、このホームでした。
函館駅は新幹線が来るというJR北海道の確約で、市が大枚叩いて改装しましたが、結果はご覧の通り。
それどころか、一時は函館-新函館北斗間を廃線にするとまで言い放ちました。江差線も結局市主体の第三セクターに。
本当にJR北海道は前時代的な体制の残る不誠実な会社です。どうしてこんなことになってしまったのか。
早く、鉄道好きのやり手の経営陣に刷新しないと、北海道の鉄路が無くなってしまいます。
今の状態だったら、函館は、函館駅など打っちゃっておいて、市電を空港まで延伸する方が、余程観光のためになります。
そのうち、うらぶれた函館駅を見ることになりそうですが、函館に関わりがある者としては、本当に忍びない思いです。
  1. 2016/03/27(日) 22:10:01 |
  2. URL |
  3. こあらま #TF6XPq9k
  4. [ 編集 ]

こあらまさんへ

こあらまさん、コメントありがとうございます (^^)

JR北海道は、国土交通省から2度も「事業改善命令」を出された段階で、すでに鉄道事業者としては失格ですよね。
経営者はもちろん、組合どうしの対立もひどく、もはや組織として機能不全に陥っているといっても過言ではないでしょう。
そのうえ道民の信頼もなくしているわけですから、もうどうしようもない会社です。
だからこそ新幹線だけは、なんとかしっかり維持していこうという思いが強く、その反動で、もっとも大切な地域の足を維持することがおろそかになっているのが現状でしょう。
地域に目が向いていないのは、函館駅に新幹線をよばなかったところにも、よくあらわれています。
内地と札幌を結ぶ、それしか考えていないのでしょう。
函館は、完全に捨て石にされてしまいました。あれでは詐偽ですよね。

今後、新幹線への集中化の傾向は、さらに強まっていくでしょうから、こあらまさんが危惧されるように、いずれ北海道の鉄道網はズタズタにされてしまうと思います。
そうさせないためにも、海峡線と函館北斗までの新幹線は、東京圏という黒字路線をもつ東日本に移管し、JR北海道は、地域を支える鉄道事業者として、国の支援のもとで再出発すべきではないかと考えます。
もはや新しい新幹線で地域経済が活性化する時代ではないのですから、札幌延伸も凍結ですね。
しかし、現実は、こんな方針は、まず受け入れられないでしょう。
JR北海道にも、真摯に問題解決に取り組まれている社員も少なくないと思いますから、せめて東京に目を向けるのではなく、飛行機と勝負できる埼玉県民をはじめとする北関東に大々的に宣伝の予算を投資して、新幹線の客足を少しでものばし、地域路線の活性化も図って、交通網の再構築をしてもらいたいものです。
函館駅も、駅周辺部の再開発にようやくのりだすようなので、魅力ある街作りをすることで、人の呼び込みを図ってもらいたいですね。
あんな立派な駅舎を作りながら、1時間に2~3本しか発着しないというのは、さびしすぎますものね。

ところで、日南線の海までの道のり、ご記憶がよみがえりましたか。
先日もアップしましたが、線路側から降りる階段のような施設、拡大写真でもわかりにくいのですが、あの形状では降りるのが厳しいようです。
やはり、海伝いに行かれたのではないでしょうか。
そひの甲斐あって、誰も撮らない、オリジナルな写真が撮れましたね。
あのころ、こんな写真が雑誌に紹介されていたら、きっとまねしてました(^^)
  1. 2016/03/28(月) 02:38:30 |
  2. URL |
  3. まこべえ #2XsKFzVg
  4. [ 編集 ]

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